猫よ、君も見たか。

〜ニシガヤゲンイチ、かく語りき〜
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月と歩いた。


誰も居ない。
夜はどこまでも深かった。
ぼくは夜を歩いていた。
住宅街を歩けど歩けど車の音などなく、
何処かの家から生活音が聴こえてくることもなかった。
人気(ひとけ) がまるでなかったのだ。
もちろんねこが居る気配もなければ、ああ、虫の音すら聴こえない。
風が吹いていないせいか、何だかとても乾いていた。
見上げてみれば雲ひとつなく、空には満月ひとつ。
なんて静かなんだ。

しかし、
あまりに静か過ぎるとね、次第に “静寂の音” が気になってくる。
この感覚、子供の頃にあった!
“静寂の音” ってやつが確かにあった。
言葉にすると意味の解らぬ “静寂の音” 。
しかしそれは確かにあるんだよ。

そのままぼくは、しばらく夜道を歩いた。
このまま音が無くなってしまったらどうなるんだろう。
小心な自分に少し腹立たしくなったけれど、
ぼくの足音が宵闇にやけに響き、それが無性に気になりだした。
ぼくは適当なメロディを口ずさんだりして、
足音を消そうとして、
ああ、鼻歌なんて普段したことないじゃないの!

突然どこかで猫がないた。
短くにゃっ、とないた。
ぼくはそれで正気に返った。

これで家に帰れる!


 
| 西ヶ谷源市/ニシガヤゲンイチ | 日々云々 | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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