2013.04.30 Tuesday
時にひっそり感
ぼくはただひたすらに人気 (ひとけ) の無い都心を抜けて行った。
連休とか盆とか正月とかの、少しひっそりとした東京がとてもいい。
「皆どこにいったんだろう」
いつもあんなに賑わう目抜き通りが閑散としていたんだからね。
「でも人間なんか解り易い生き物さ。きっと居るところには居るんだろね」
だいたい人間の行く場所ってのは決まっていて、
わざわざ人の沢山集まるところにこぞって行ったりするんだろう。
まあ、それもいいさ。
音の悪いラジオから転がるピアノが流れてきた。
くぐもった声に割れたドラムの音。
誰にもすれ違わない路上に木漏れ日。
そして時々、ねこ。